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2011年8月13日 (土)

珍蜘蛛?

林道を歩いていると、葉っぱの上にゴミか鳥の糞の様なものを見つけました。これはチョット怪しいと思い軽く触ってみたら、直ぐに地面に落ちてしまいました。そこで、拾い上げて葉っぱの上に戻しました。
20110812kumo1
あれ、この向きでよかったかな?
大きさは1cmほど、何かの虫でしょうか?
最初は何だかさっぱり分りませんでしたが・・・・

しばらくすると動き始めました。
20110812kumo2
右下は脚だったのです。それも裏返しだったので、起き上がろうとしてもがいているようです。そのせいで、また下に落ちてしまいました。ここでようやく、これは蜘蛛?と気づきました。蜘蛛なら、上の小さな突起は糸を出す「糸いぼ」ということになります。

拾い上げて、今度は脚を下にして、別の葉っぱの上に置いてみました。
20110812kumo3
クモに見えますか?

しばらくすると、また脚が出てきました。
20110812wakudotukijigumo
帰って図鑑で調べるとナゲナワグモ科のワクドツキジグモが一番近いようです。
でも、分布が大阪までの南方系のクモで、10例しか発見例が無いとあります。更にネットで調べると、厚木で発見例があるようです。

ワクドは、九州でヒキガエルのことで、背中のデコボコをヒキガエルの背中に例えたようです。ツキジは最初の発見者の名前です。

これは、超珍蜘蛛か?はたまた別の普通種か?
とりあえず知り合いの蜘蛛専門家に同定依頼をしました。

ワクドツキジグモに間違いないとの連絡を頂きました。
  昭和31年に初同定されてから、これまで国内での発見は20例ほどの様です。近年の北上にともない、発見例も増えているようです。それでも、蜘蛛愛好家?でも、一生に1度遇えるかどうかと言ったところのようです。正にビギナーズラックというやつですね。(2011.8.14)



裏高尾
(2011.8.12)

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コメント

ラッキーな出会いが多くて羨ましいですが
それに気づくかそうでないかって大きいですよね。
自分達はどれほどのものを見過ごしてしまっているのだろうと思うことがあります。

このクモの第一発見者は、親戚のおじさんで高校の生物の先生をしていたそうです。

苗字はもちろん築地(つきじ)です。

amieさん こんにちは♪
短期間ですが、海外へ鳥見に行っておりましたので、返事が遅れました。
そうですね。自然について人類が知っていることは僅かで、自分の知っていることは更に僅かで、更に歩いていて気付くことも僅かと言うことですね。

ワクドツキジグモさん こんにちは♪
ワクドツキジグモさんご本人(ご本蜘蛛?)から連絡をいただけるとは、ビックリです。
築地先生は、高校の生物の先生ですか?すばらしい先生ですね。見習いたいものです。

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